【バンドリ】氷川日菜「あまざらしなおねーちゃん」
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59:名無しNIPPER[sage]
2018/03/01(木) 09:15:57.07 ID:ueeqel/10
――CiRCLE ライブステージ舞台袖――
紗夜「ふぅ……」
紗夜(ライブ当日の時間は瞬く間に過ぎていた)
紗夜(私は日菜に導かれてやってきたライブハウス――CiRCLEのステージに繋がる舞台袖にいる)
紗夜(リハーサルも滞りなく終わり、あとはここで羽沢さんと開演時間を待つだけだった)
紗夜「…………」
紗夜(自分が立つステージを脳内に思い浮かべる)
紗夜(今日は観客が5人だけ。日菜と、名前は知っているが顔は知らない、ロゼリアというバンドの4人)
紗夜(彼女たちの前でギターを弾く。その結果がどうなるのか。ロゼリアの人たちは自分をどういう目で見るのか)
紗夜(正直に言ってしまえば恐怖心は大きい。手と足が震えているのを自覚できる)
紗夜(ステージで自分を守ってくれるのは、もう愛着さえ湧いてきたつば広帽子とギターだけだ)
つぐみ「紗夜さん、緊張してますか?」
紗夜(……いや、違うか)
紗夜「……いいえ、大丈夫です」
紗夜(私は首を振って、隣にいる緊張した面持ちの羽沢さんに答える)
つぐみ「不安は……ないですか?」
紗夜「そちらは、少しだけ」
つぐみ「えっと、じゃあ、力になれるか分かりませんけど」
紗夜(そう前置きをして、羽沢さんは遠慮がちに私の手を握る)
つぐみ「少しでも、紗夜さんの不安がなくなりますように……」
紗夜「……ありがとうございます、羽沢さん」
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