【バンドリ】氷川日菜「あまざらしなおねーちゃん」
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44:名無しNIPPER[sage]
2018/03/01(木) 09:06:34.97 ID:ueeqel/10

つぐみ「紗夜さん、ほとんど無反応でしたね……」

日菜「んーん。一言だけでも大きな1歩だと思うよ」

日菜(おねーちゃんの部屋での短い時間を過ごしたあと、あたしの部屋につぐちゃんを招いた)

日菜(結局おねーちゃんが返事をしたのは名前を名乗った時だけで、あとはつぐちゃんに話しかけられてもずっと黙ったままだった)

つぐみ「そうですかね……」

日菜「そーだよ。だって今のおねーちゃん、きっと誰かに会っても何も喋らないって方が普通だもん」

つぐみ「……それはそれで……悲しいですね……」

日菜「……うん。でも、つぐちゃんには喋れたから、きっといい方に向かうと思うんだ」

日菜(これは希望的な観測なのかもしれなかった)

日菜(おねーちゃんが進めた1歩は本当に小さな1歩で、虫の歩みのようなものだったのかもしれない)

日菜(でも、それはあたしが1週間以上かけても動かせなかった1歩だ)

つぐみ「日菜先輩……また紗夜さんに会いに来ても平気ですか?」

日菜「……いーの?」

つぐみ「はい。今の紗夜さんを……あの姿を見たら、放っておけないですから」

日菜「そっか、ありがと。つぐちゃんはホントに優しいね」

つぐみ「そんなことないですよ」

日菜「そんなことあるよ」

つぐみ「そうですかね?」

日菜「そうだよ。ふふっ」

日菜(変な押し問答をしてるうちに笑ってしまった。つぐちゃんも遠慮気味に笑っていた)

日菜(肩にずっと入っていた力が抜けた気がした)


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