【バンドリ】氷川日菜「あまざらしなおねーちゃん」
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40:名無しNIPPER[sage]
2018/03/01(木) 09:04:08.53 ID:ueeqel/10

――氷川家 紗夜の部屋の前――

日菜「ごめんね、急で」

つぐみ「いえ、大丈夫です。私も紗夜さんの力になりたいですから」

日菜(日曜日のお昼前、あたしはつぐちゃんを家に招いていた)

日菜(3日前の病院からの帰り道でのお願いに、つぐちゃんは2つ返事で頷いてくれたからだ)

日菜(早速つぐちゃんの厚意に甘えちゃったけど、それでもつぐちゃんは頼られたことが嬉しいかったのか笑顔で家までやって来てくれた)

日菜「……一応、もう1回念を押しておくけど……」

つぐみ「……大丈夫ですよ。この前も言いましたけど、紗夜さんは本当は優しい人だって知ってますから」

日菜「ん……ありがと」

日菜(おねーちゃんのために力を貸してくれるのは嬉しかった。でも、それでつぐちゃんまで傷付いちゃうのは誰も望んでいないと思った)

日菜(だから、病院からの帰り道に、つぐちゃんにはこう言っていた)

日菜(「今のおねーちゃんは人が怖いみたいで、もしかしたらつぐちゃんに酷い言葉を投げたりするかもしれないよ。それでも……来てくれる?」と)

日菜(でもそれを聞いてもつぐちゃんは『紗夜さんは優しい人だって知ってますから』と笑顔で言うだけだった)

日菜(それが頼もしい反面、絶対に敵いっこない優しさにちょっとだけ自分が情けなくなった)

日菜(でもそんなの、おねーちゃんのためと思えばどうでもいいものだった)

つぐみ「紗夜さんはお部屋ですか?」

日菜「うん。……最近は、ご飯の時とか以外はずっと、ね」

つぐみ「そう……なんですね」

日菜(自分のことみたいに人の痛みを分かってあげられるつぐちゃん)

日菜(だからこそ、もしかしたらおねーちゃんは変わるかもしれない)


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