【バンドリ】氷川日菜「あまざらしなおねーちゃん」
↓ 1- 覧 板 20
36:名無しNIPPER[sage]
2018/03/01(木) 09:01:12.80 ID:ueeqel/10
つぐみ「嘘……ですよね」
日菜「……嘘じゃないよ」
つぐみ「嘘です」
日菜「……嘘じゃないよっ!!」
日菜(思わず張り上げてしまった声につぐちゃんが怯むのが見えた)
日菜(ああ駄目だ。駄目だよ。関係ないつぐちゃんに八つ当たりなんかしてどうするんだ)
日菜(そう思っても、口火を切った気持ちは次々と溢れ出てくる)
日菜「嘘じゃないんだよ、全部っ!!」
日菜「あたしはおねーちゃんに嫌われてて、だから助けてあげられなくって、1番おねーちゃんを傷付けたのはあたしで、どうしたらいいか分かんなくてっ、でもあたしが助けなきゃいけないんだっ!!」
つぐみ「日菜先輩……」
日菜「どうしたらいいのか分かんないよ、あたしは、もうどうしたらいいのっ、どうしたらおねーちゃんは元に戻るのっ!?」
日菜「どうしたらっ……どうしたら……おねーちゃんは笑ってくれるの……?」
日菜(みっともない。情けない)
日菜(気持ちを吐き出した自分に抱いた気持ちはそれだけだった)
日菜(いたたまれなく頭を垂れる。足元のアスファルトには黒い斑点がポツポツと付いているのが見えた)
日菜(それはあたしの無力さの何よりの証拠だ。そう思うとまた涙が滲んできた)
日菜(もう……いい)
日菜(もういっそ、涙なんて全部零れて、枯れちゃえばいいんだ)
日菜(隣り合わせの絶望に、背中合わせの自暴自棄に、身を投げちゃえばいいんだ)
日菜(そう思ったあたしの体がふわりと温かいものに包まれる)
日菜(……ほとんど身長の変わらないつぐちゃんに抱きしめられているんだ、と理解するのに少しかかった)
106Res/142.78 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20