2: ◆bncJ1ovdPY[saga]
2018/03/01(木) 08:31:21.68 ID:FsV44GyG0
「あれ…杏奈ちゃん、それ何?」
それは、この後私の家に遊びに来ることになっている杏奈ちゃんの帰りを待っていた時のこと。
もうすぐ戻ってくるであろう杏奈ちゃんの帰りを待ちつつ寛いでいたら、杏奈ちゃんが見たことのない機械を持って戻ってきたのでそう問いかけたんだけど…
それに対して杏奈ちゃんは少し困ったような表情を浮かべつつも話し始めた。
3: ◆bncJ1ovdPY[saga]
2018/03/01(木) 08:35:52.55 ID:FsV44GyG0
「…そうだね。どうやって使うの?」
「えっと…イヤホンかヘッドフォンを刺して、そこから音が出るみたい。制御はいっぱいあるボタン、かな」
「ほんといっぱいボタンあるね…とりあえずイヤホンなら持ってるから、これ使って」
手渡したイヤホンを杏奈ちゃんが機械に刺し、イヤホンの刺さった機械を受け取る。
4: ◆bncJ1ovdPY[saga]
2018/03/01(木) 08:41:01.14 ID:FsV44GyG0
ーー自分でもびっくりするくらい恥ずかしい声が出てしまったけど、この音は…
「な、なんか耳を引っかかれてるみたいな…杏奈ちゃん、耳に何か突っ込んだりしてないよね…?」
「し、してない…よ…?イヤホン以外は何も入ってないし…」
5: ◆bncJ1ovdPY[saga]
2018/03/01(木) 08:46:11.30 ID:FsV44GyG0
「こ、これは…?」
今度は耳元に水音が響き渡る。
液体を軽く混ぜてるか塗ってるみたいな音…なんだけど、若干粘性があるのか、ぴちゃぴちゃって音。
洗剤とかシャンプーが思い浮かんだけど、よくよく聞いてみると違うような…
6: ◆bncJ1ovdPY[saga]
2018/03/01(木) 08:51:28.68 ID:FsV44GyG0
「そ、それで…何が出来るのかは分かったけど、結局どう使うのかな」
「亜美ちゃんが持ってたやつだし、多分イタズラ…」
「え、でも…音で?」
「うーん…雰囲気は出るけど…」
7: ◆bncJ1ovdPY[saga]
2018/03/01(木) 08:56:14.69 ID:FsV44GyG0
太ももがやわらかいなとか、色々なセリフが頭の中を駆け巡るけど…
…これめちゃくちゃ恥ずかしい…しかも杏奈ちゃんが聖母みたいな笑み浮かべてこっち見てるし…
「気持ち、いい…?」
8: ◆bncJ1ovdPY[saga]
2018/03/01(木) 09:01:24.82 ID:FsV44GyG0
「百合子、さん…気持ちいい?」
そんな状態で杏奈ちゃんが耳元で問いかけてくる。
実際に耳掻きはしておらず、あくまで音だけ。それでも演技だとか考える余裕は私にはない。
9: ◆bncJ1ovdPY[saga]
2018/03/01(木) 09:06:50.86 ID:FsV44GyG0
「百合子、さん…くすぐったいよ…」
「あ、ご、ごめん」
…杏奈ちゃんの体に向かって深呼吸しようとか何考えてるんだろ…
10: ◆bncJ1ovdPY[saga]
2018/03/01(木) 09:10:55.82 ID:FsV44GyG0
「ほら、こうやって耳元でお話されると…気持ちいいでしょ…?」
「ひゃぁぁぁ…」
また、さっきと同じ感覚。
耳元で話されて、吐息が掛かって、くすぐったいけど…少しだけ、気持ちいい。
11: ◆bncJ1ovdPY[saga]
2018/03/01(木) 09:16:11.95 ID:FsV44GyG0
「あ、そろそろ百合子さんの家…行く…?」
本来の目的をすっかり忘れていたらしく、そういえばそう言ってたっけと考えながら帰り支度を始める。
でもさっきまでの時間はとても心地良くて…終わったことに少しだけ、残念だと思ってしまった。
12: ◆bncJ1ovdPY[saga]
2018/03/01(木) 09:20:29.46 ID:FsV44GyG0
「後で、またしてあげるから…楽しみにしててね…」
「え、あ、う…」
「ふふっ」
耳元でそう囁かれて、ぞくぞくってしてしまう。
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