大石泉「気遣う心に、ちょっとだけ下心」
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6:名無しNIPPER[sage]
2018/02/27(火) 23:22:42.81 ID:A9Mm8babo

 一回り近く年下の少女に優しく微笑んであしらわれた。
 言い返してやろうかと思ったが、泉の笑顔が楽しそうだったので、取り止めて、頭を掻いた。掻いたときにぴょんと跳ねた髪の束を見つけて、短時間の睡眠で寝癖を作っていたことに気がついた。
 それに気がついた泉が、仕方ないなあ、と手ぐしで彼の髪をほぐした。すると、魔法のようにあっという間に寝癖が治まったので、泉の手はもしかしたら不思議な魔法がかかっているのかもしれない。
 実際としては、彼自身が朝つけてきた整髪料がまだ効いていただけだが。短時間にすぐ寝癖がついたのもこれが原因である。
 さて、そんなことよりも。

「ところで泉、今日は直帰だったはずだよな。どうしてここにいるんだ」

「寮に帰る前に部屋の灯りがついてるのが見えたからなんとなく寄ってみたんだ。だめだった?」

「親御さんから預かっている立場から言わせてもらえば、だめだな。こんな時間に、もしかしたら、誰か危ない人が侵入していたかもしれないぞ?」

「どこかの誰かさんが朝まで仕事しようとしていることは把握していたから、大丈夫かなってね。……あ、それともプロデューサーが私を襲うのかな?」



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