83:名無しNIPPER[sage saga]
2018/02/20(火) 01:53:53.59 ID:PoruoH2d0
疲れたサーバルちゃんを、ぼくは再びベッドに寝かせた。もはや何が何なのか、理解の追いついていないサーバルちゃんの顔は、この数日間で数年が経ったかのようにやつれて、見るに堪えない表情を顔に写していた。
博士さんと助手さんは気を利かせて部屋から出て行き、物が散乱した部屋に二人だけが残された。
「…………」
「……あのさ」
「ひっ……!」
サーバルちゃんは怯える。ぼくを見て、ぼくに声をかけられるだけで。
「どうして、そんな顔してこっちを見るの……?」
「だって……またかばんちゃんに襲いかかったら……」
サーバルちゃんが怯えているのはぼくじゃなかった。それは自身で制御することすらできなくなった、自分に対してのものだった。
ぼくの顔を見て、また襲いかかったら、傷つけてしまったら――――
そう考えるだけで、絶望にも近い感情が自身を襲っているのだ。
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