43:名無しNIPPER[sage saga]
2018/02/20(火) 01:22:40.17 ID:PoruoH2d0
「サーバルちゃん」
声が響く。
息が止まる。
心臓の音は聞こえなくなった。
「起きてるんでしょ」
私はそっと目を開ける。
目の前のかばんちゃんは、さっきまで後ろを向いて寝ていたはずなのに、気づけば私の方に向き直して、二つの目がじっとこちらを見つめられていた。
「かばん……ちゃん……」
「…………サーバルちゃん、ずっと苦しそうにしてたよね? ぼくに何か隠してるってことは、あまり信じたくないけど…………きっとそうなんだと思う」
「言いたくないのかもしれないし、ぼくに心配をかけたくないのかもしれない。けど、ぼくは知りたい。サーバルちゃんの力になりたい。何もできなくても、話を聞くくらいならできるよ」
「だから………………サーバルちゃんの悩みを、教えてほしい」
かばんちゃんは、普段と同じ、落ち着いた口調で話していた。
……でも、一つ一つ言葉を選びながら話すかばんちゃんの顔が、とても悲しそうにしているのが、私には分かってしまった。
つらいんだ。かばんちゃんも。
隠されるのがつらくて、苦しいんだ。
何かしてあげたいのに、何も分からなくて、胸が張り裂けそうなくらい苦しんでるんだ。
かけがえのない、フレンズだから。
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