13:名無しNIPPER[sage saga]
2018/02/20(火) 00:29:12.82 ID:PoruoH2d0
がちゃん!
「わああっ!! た、食べ…………!?」びくっ
「はあっ……はあっ……はあっ……」
「サ、サーバルちゃん、大丈夫!?」
「はあ………………はあ…………」
私、今、何して……?
ゆっくりと顔を上げると、さっきまで飲んでいた紅茶が床に飛び散り、ティーカップは破片となって辺りに散乱していた。
「あれまぁ、どうしたのぉ?」
「ご、ごめんなさい! カップを割っちゃった……」
「カップなんて他にもあるからいいんだよぉ。それより大丈夫? けがはない?」
「……はい…………」
「よかったぁ。ちょっと待っててねぇ、箒とちりとり持ってくるからぁ」
アルカパは席を立ち、奥の部屋に掃除道具を取りに行ってしまった。
取り残された三人の間に、ずっしりと重たくなった空気が立ちこめる。
「…………」
「…………」
「…………」
「さ……サーバルちゃん」
「……何?」
「その……あんまり気を落とすことないよ。誰にでも、こういう失敗はあるから……」
「うん…………そう、だね…………」
ぐっ、と毛皮を掴む手の力が強くなる。
きゅっ、と唇を噛む力が強くなる。
目を合わせるのも躊躇ってしまう。
視界の端でかばんちゃんが、なんて声をかけたらいいのか、迷っている顔を見せていた。
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