6:名無しNIPPER[saga]
2018/02/18(日) 23:44:56.98 ID:TkjN/KL+0
「良かったら、うちに寄っていきません? あの漫画読む男の人ってあんまりいないと思うし、お話してみたいな」
「本当ですか? それじゃ、お邪魔し……」
いや待て、これは罠。罠だろ。罠でしかい。俺はwanna hold youだけど、彼女は罠、トラップ。
だって手にメイドのギャルゲ持ってたんだぜ? 何なら今もリュックの中に入ってるぜ? そんな奴と話してみたいって思うか?
どう考えても金づる。客。お話してみたいって言っとけば、こんな女慣れしてない奴ならホイホイ釣れるぜって思ってんだろ? な?
「本当はさっきもちょっと話したかったんですけど、人見知りしちゃって……」
「それじゃ、ちょっとだけお邪魔しようかな……」
さっきコーヒー飲んだばっかりだけど! まったく喉も乾いてなければ腹も減ってないけど! そんなの関係ねぇ!
罠上等。上目遣いでそんなことをこの子に言われて断るやつがどこにいるのか教えてほしいね。いたら口を開く前にビンタしてやるよ。
あの場で人見知りしてここで声をかけれるのは何でだとか気にしたら負けだから。そういうこと気にする細かい男はモテないって、姉ちゃんが買ってた少女漫画にもあったから。
「ありがとうございます! うちって言って、すぐそこなんですけど……どうぞ」
そのまま案内されたのは本当にすぐそこ、彼女が立っている真後ろの扉がお店への入り口。
扉を女の子に開けてもらうのもなんだか恥ずかしいけど、中に入るとメイドさんがそろって声をあげた。
「お帰りなさいませ、ご主人様!」
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