7:名無しNIPPER[saga]
2018/02/18(日) 23:55:51.80 ID:TkjN/KL+0
何だか圧倒されてしまう。漫画で見たことあるぞ、このシチュエーション。
店内はカウンターとテーブル席がいくつかに分かれていて、お客さんはチラホラいるくらい。ま、平日の昼過ぎだしね。俺みたいにお気楽な学生か、平日休みの人くらいしかいない時間帯だよね。
「おタバコ吸われますか?」
「あ、いえ。吸いません」
「でしたら、今はテーブルが空いてるのでテーブルにご案内しますね!」
天使ちゃん(仮)からメイドさん(仮)にレベルアップ? レベルダウン? した彼女に案内されるがままに、着席した。
コートを預けて、メニューを受け取る。
「それでは改めまして、お帰りありがとうございます。ごゆっくりおくつろぎくださいませ。申し遅れましたが、私はユイです。よろしくお願いします」
にこって笑った。いや本当に、擬音が聞こえるような笑顔。可愛すぎるんだけど。何、俺はその笑顔にいくら払えばいいの?
「宜しくお願い致します……」
よろしくではなく宜しく。しますじゃなくて致します。
「ご注文が決まりましたら、お声かけください」
「あ、は、はい」
ユイちゃん(仮)……もう仮名じゃなくていいか、は、俺のコートをハンガーにかけに一度離れて行った。
うーん、勢いでここまで来てしまったけどどうしよう。とりあえず、何か頼むか。
メニューを開くと、意外にもリーズナブルに色んなメニューがあった。定食系っぽいがっつりした食事から、イメージ通りのスイーツやらドリンクやら。
メイドカフェってぼったくられるような価格帯のイメージだったんだけど、そんなことないんだね。萌え萌えキュン、とかさせられたら恥ずか死ぬと思ってたけどそれは回避できそうだ。でもユイちゃんがするところは見てみたいな。
「ご注文はお決まりですか?」
戻って来たユイちゃんに尋ねられて、ホットコーヒーを注文した。
「今ならケーキセットもご用意できますけど……」
「お勧めなんですか?」
「はいっ! ケーキは全てこだわりの逸品になっております!」
ちくしょうめ! 君に勧められて断れると思ってんのかい!
「じゃ、お、お姉さんのお勧めのケーキをください」
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