14:名無しNIPPER[saga]
2018/02/19(月) 02:09:50.20 ID:PL9Xl9Ik0
「ミヤビさん……勘弁してください……」
「もう、仕方ないですね。ギャルゲの話は聞かなかったことにしてあげます」
くそぉ、いつか絶対仕返ししてやる。
邪魔者は失礼します〜と言い残して、ミヤビさんは他の席に向かっていった。
「すみません、失礼しました」
ユイちゃんが謝ることじゃないよ、と言いたかった。
けど! 改めて二人で会話する時に! 名前で呼ぶのって! 恥ずかしくない?!
ってことで、首を横に振って意思を示してみた。それを指摘するミヤビさんがいなくて助かったぜ、マジで。
「でも、珍しいんですよ。ミヤビさんがあんなに初めての方に絡むのって」
「そうなんですか?」
「はい。普段は自己紹介だけして、『ごゆっくりどうぞ』が多いんですけど」
へぇ。苛めがいがあるやつって思われたのかな。
「すみません、冷める前に召し上がってくださいね。失礼します」
会話のうちに、少し熱かったコーヒーは飲むのに適した温度くらいになっていた。
ありがとうと礼を告げると、ユイちゃんもそのまま違うお客さんのところに向かっていった。世話しないなぁ。
フォークで切って口に入れたブラウニーは、ほんのり甘くて幸せな味がした。
18Res/23.44 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20