緒方智絵里「らびっとぱにっく」
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35: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/02/16(金) 01:31:40.69 ID:oMgPCNNI0

「あっ……」

 智絵里が声を上げた。

「みなさん、あそこ……!」

 指差す先は、ピラミッド状の兎山。ちょっとしたビルくらいの全高あるんじゃないの怖っ。
 元の地形と照らし合わせるとあそこは大きな運動公園であって、何の建物もない筈だ。

 土台となる建物がないということは、兎だけであれだけ高く積もるほど集まっていることになる。

 それほどの密度となると……。

「行きましょう。執事さん、機体をあれの真上に寄せてくれる?」

 涼やかに告げる奏。
 おじさまはサムズアップで返して、華麗な操縦で目的座標ぴったりにヘリを寄せる。


「……この中心にいると思うか?」
「少なくとも、ひときわ異常な密度なのがここよね」
「おとうさん、おかあさん……って言ってます」
「皆様、参りますわよ!」

 身を乗り出す桃華は目をキラキラさせていた。



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