緒方智絵里「らびっとぱにっく」
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36: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/02/16(金) 01:33:05.53 ID:oMgPCNNI0

「よし、じゃあ降ろしてもらって……」
「飛び降りますの」
「は?」
「ダイビングですのっ」

 も、桃華さん?

「大丈夫ですわ。下にはあれほどうさぎさんがおりますし、ぽぽぽんっと消えてしまっても十分クッションになりましてよ!」

 やりたくてしょうがないと顔いっぱいに書いてある。
 いや、でも飛び降りるわけだろ、パラシュートとか無しで。しかも下は普通の地面。
 危ないどころの話じゃないってどう考えても。

「だけど、降りた後であれだけの兎を改めてかき分けるのは骨よ?」
「そりゃそうかもしれないけど、ファンタジーの兎をアテにして飛び降りるってのは……!」
「大丈夫です」

 断言したのは智絵里だった。
 彼女は、うごうご蠢く兎山の中心を見すえていた。
 ツインテもぴくぴく動いていた。

「たぶん、それが一番早いと思うから……うさぎさんに、受け止めてもらいます」



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