100:名無しNIPPER[saga]
2018/02/12(月) 22:02:32.62 ID:pfprEqcP0
漁師「寄ってらっしゃい見てらっしゃい! ついさっき水揚げされたばかりの、新鮮なカツオの叩きだよ!」カァンカァンカァン
勇者「港町は魚料理が売りなんだよね。僕、まだ魚を食べたことがないんだ」
ハーピー「ふぅん」
漁師「魚の臭みは香草で抜いてあるぜ! カツオの旨味とピッチピチの食感が舌の上で踊り、食べた者はたちまち至福の世界へと……」
勇者「あの、ふたつください」
漁師「まいど! 彼女さん、ハーピーのコスプレしてるんだね! カワイイじゃないか!」
勇者「いえ、実は彼女、本物の……」
ハーピー「あーあーあーあー! サンキュー、おやっさん!」
〜ハーピーは紙皿をひったくるように受け取ると、勇者の背中を押して歩き出した〜
勇者「どうしたんだよ急に。別に魔物だと言っても問題ないと思うけど」
ハーピー「あっちが衣装だと勘違いしているんだから、無理に訂正する必要はないだろ。厄介ごとに巻き込まれたら面倒だ」
勇者「厄介ごとって?」
ハーピー「魔物が出入りしているなんて、イメージダウンに繋がるに決まってら。都市側からしたら、いい迷惑だぜ」
勇者「隠し通すしか、ないのかい?」
ハーピー「ああ。人間と魔物の共存なんて、端からできっこないんだ」
勇者「でも、僕とハーピーは共存できているじゃないか」
ハーピー(だったらいいんだけどな。ひょっとして、ただお互いに依存しているだけなのかもしれない)
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