15:名無しNIPPER
2018/02/09(金) 00:07:23.04 ID:kd0Dc5wl0
前々からずれているところがあるというか、マイペースな女だと思っていたが――そう、こいつは寡黙なのではなく、弩級にマイペースなだけだということを最近知った――加賀自身がそれに引っ張りまわされているようなきらいがある。
剥き終ったおにぎりが差し出される。
「……差し入れ?」
「訊かれても困る」
いや、くれるんなら勿論拒みはしないが。
「あげるわ」
「……おう。ありがとう」
なんの変哲もないおにぎりが、どうにもおいしそうに見えるのは、空腹が為せる業だろうか。
かぶりつく。少しの塩っ気、パリっとした海苔の食感。非常におにぎり然としたおにぎりである。
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