51:名無しNIPPER[saga]
2018/02/25(日) 02:59:30.23 ID:XJms5aKo0
「二人っきりで、話がしたいな」
「奈雨と?」
「うん。謝るのも、もちろんそうだけど、これからのことも、ちょっとだけ話したい」
「……例えば?」
「ずっと嫉妬してたって。あと、それはもうやめるからって。
……他にもあるけど、おにいには言わない。奈雨と二人だけの秘密にする」
それは歩み寄りと呼べるのだろうか?
──わからない。けれど、今の状況よりは少しでもマシであることは確かだ。
俺は頷いた。すると彼女はまたしても一瞬だけ驚いた顔をして、今度はもの寂しげに微笑んだ。
「わかったら、ゆっくりでいいから呼んできて」
「……ゆっくりで、な」
「こんなぐちゃぐちゃな顔、おにい以外の人に見せられるわけないじゃん」
ばか、と佑希は俺の腕をつねった。
別にかわいいと思うぞ、と何の気なしに言うと、つねる力が倍の倍ほどに強くなった。
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