40:名無しNIPPER[saga]
2018/02/25(日) 02:47:51.58 ID:XJms5aKo0
「見てて嫌だからやめてほしいって思うなら、おまえが伝わらないと思う相手じゃなく、最初から俺に直接言えばいい」
手を繋いだ状態でリビングに入ってきたことだけに腹を立てたとは考えられない。とすると、あれ以前から佑希は奈雨に苛立っていた。
つまり奈雨に怒りをぶつけられれば、きっかけは何でもよかったに違いない。
「奈雨には、ちゃんと謝るべきだと思う」
言い終えて、佑希を見ると、彼女は俺から目を逸らして浅く唇を噛む。
思いつく限りの主観を並べた。佑希の気持ちを考えずに、俺は自分の思っていることをそのまま発した。
それに驚いたのだろう、と思う。その証拠に、奈雨に連れられて部屋から出ていこうとしたときとまるっきり同じ顔をしている。
「……あたしより、あの子のことが大事だからそう思うの?」
「そうじゃない」
「じゃあどうしてよ。……あたしがいらないから? 二人にとって邪魔だから?」
「それも違う」
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