313:名無しNIPPER[saga]
2018/08/19(日) 03:47:54.96 ID:3FrzmiYZ0
さして抵抗もせずにつねられていたが、「あ」と何かを思い出したように手を離された。
「これから部活でもよろしくです!」
敬礼のポーズ。
本気で入るつもりなのか。
「てかてかそういえば、めちゃくちゃ美人さんいましたよね」
「……東雲さんのこと?」
「多分そうです。めっちゃ仲良くなりたいですねー」
「……」
「あ、いやちがいますよちがいますよ。わたしの本命はいつまでも奈雨ちゃんですからね」
「聞いてねえし……」
でも、なんとなく東雲さんと零華は仲良くなれるだろうと思った。
胡依先輩と零華も同じく。イラスト部はもっと賑やかになるだろう。
そのうち戻ってきた奈雨は、やけに嬉しそうな様子でこちらに駆け寄ってきた。
わけを訊くと、やはり「一番良い賞もらえるらしいから」と。
零華と二人で喜ぶ。奈雨は照れくさそうに身じろぎした。
なんでも、票数が圧倒的すぎて早々に決まったらしい。
エリ役の子と登壇するからね、とも奈雨は言っていた。
わかった、ちゃんと見てるから、と俺が言うと、
任せといて、と奈雨は胸に握りこぶしを当てて、得意げに笑った。
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