248:名無しNIPPER[saga]
2018/08/09(木) 15:42:25.87 ID:ZdvxIxQI0
乗っているときは眠たそうにしていたけれど、今はそうでもないらしい。
何かを言いたげに俺を見ては、こうじゃない、とでもいうように俯く。
「どうかしたか?」と訊ねると、奈雨は少し間をとってから、覚悟を決めたように口を開いた。
「……今日の、どうだった?」
「……すごかったよ」
それについて訊きたいのだと薄々感じていたのもあって、はっきりしない言葉にも躊躇わずに返答した。
奈雨がまた何か問いを重ねようとする前に、足を止めて顔を彼女へと向ける。
「すごく良かったって簡単に言うのが申し訳ないくらい、俺は良いと思ったよ」
「う、うん。……それは、えっと、ありがとう」
ありがとう、ともう一度言って、奈雨は頷く。
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