232:名無しNIPPER[saga]
2018/08/09(木) 15:28:26.10 ID:ZdvxIxQI0
「この前さ、これからどうするのかって、おにい聞いてきたよね。
あのときからさっきまでずっとそのことを考えてた。だから、今の話だけはちゃんと知っててほしかったの」
「そうか」
「だから、その……」
「……」
「……おにいに憧れるの、あたし、もうやめにするよ」
そこまで言って、佑希は一度言葉を区切る。
そして、言いたいことが伝わってるかどうかを確認するように──俺からの反応を待つように──かすかな笑みを引っ込める。
「……うん。俺もそうするべきだと思う」
答えると、佑希は小さく頷き、さっきの続きを話そうと口を開きかける。
俺は、少し考えてから、それを手で制した。
細い肩がぴくと震え、きょとんとした表情で見つめられる。
変な緊張感が生まれてしまう前に、今の俺の思っているままを言葉にする。
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