231:名無しNIPPER[saga]
2018/08/09(木) 15:27:04.44 ID:ZdvxIxQI0
「……冗談だろ?」
「なわけないじゃん。嘘ついたって意味ないし」
「……」
「……あたしのこと信じられない?」
「いや」
「なら信じてよ。本当のことだから」
ちょっと恥ずかしそうに頬を触って、佑希は目を逸らす。
が、すぐにこちらへと視線が戻される。今度はじとっと俺の様子を窺うような表情。
「佑希だって、俺のことを過度に評価してる気がするな」
信じられなかったわけではないけれど、口をついて出てきたのはそんな言葉だけで、でも、
「わかった。……じゃあ、お互い様ってことでいいよ」
と彼女はなぜか小さく笑いはじめた。
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