228:名無しNIPPER[saga]
2018/08/09(木) 15:24:54.27 ID:ZdvxIxQI0
「俺に連絡したからそれでいいと思ったんじゃない」
「……まあ、うん。わかってるよそのくらい」
佑希は少しつらそうに苦笑して、身体の向きを正面に戻した。
「あたし、あの子のことを勘違いしてたのかな」
「どうして?」
「あの子の行動全てが、なんていうか……媚びてるように見えてた。
けど、あたしだって、あの子から見たらそうだったんじゃないかなって、なんとなく思うの」
「……どういうこと?」
「おにいを縛り付けてたのはあたしだから。あの子のことがずっと好きなおにいを独占してたから。
二人が好き合ってるのをわかってて、それをあたしの気持ちのために押さえつけようとしてたから」
「それは……」
「違わないよ」
と佑希は俺が否定する前に首を横に振る。
そして、何か言葉を続けようとした。──続けようとして、やめた。
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