19:名無しNIPPER[saga]
2018/02/17(土) 18:08:59.52 ID:rPbMqZ0L0
「おまえは?」
五人分ともなると、結構な荷物になるだろう。
それほど距離はないから二人でも問題ないが、部員以外の(関係ないかもしれないけれど)奈雨に重いものを持たせるのはあまり気が進まない。
つーかソラは優しい先輩が帰ってからずっとノーパソでネットサーフィンをしているし、作業もほぼ終わりに差し掛かっているだろうから、暇を持て余しているに違いないんだよなあ……。
などと、抗議の意味も込めての問いかけに、けれど彼はちらりと横へ視線を移してから、大仰な身振りで両の親指を突き立てる。
「どうぞお気になさらず、お二人で仲良くおてて繋いで行ってきなさいな」
「あっはい」
余計な気を回されてしまっているらしい。反射的に頷いてしまった。
どうせ面倒なのも理由のうちなんだろと考えつつも、「俺ぐらいになると行間を読むなんて容易いことだよなー」と彼が会心とでも言うべき誇り顔をしたがために、強いて頼むことも馬鹿らしくなった。
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