16:名無しNIPPER[saga]
2018/02/17(土) 18:07:08.82 ID:rPbMqZ0L0
気付けば甘い空気は消えていた。砂糖菓子の匂いは残っていたけれど、空気という面で考えれば、そこで何かしらの行動を東雲さんが取れば甘さは持続したのに。残念。
彼女は先輩二人のことなんて気にも留めずに、イヤフォンをかけて音楽を聴いていた。
まあそれもそうか、とまた自分の作業に戻ろうとしたが、今度は反対側からのノックの音で遮られた。
はーい、と胡依先輩が扉の先へ返事をすると、今はソファの小辺にお行儀よく座っているであろうもう一人の女の子が顔を出した。
「こんにちは」
中央にいる先輩に向かって挨拶をしてから、入り口に程近い俺に会釈。
「もー、奈雨ちゃん。そんなにかしこまらなくても、ただいまくらいの感じでいいんだよ」
と言い迎える先輩に、
「わかりました。次からはそうします」
と割合明るめの表情で頷き、そのまま空いている場所に移動し腰を下ろす。
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