15:名無しNIPPER[saga]
2018/02/17(土) 18:06:26.01 ID:rPbMqZ0L0
そう宣言するように叫んで、萩花先輩はつかつかがらっと扉を開け、迷わず隣へ座り肩を寄せた。
「それ、私も食べたい」
「ん、これ?」
「うん」
はいどうぞ、と胡依先輩は手のひらにお菓子を置いて渡す。
「ね、ねぇ……」
「あー、食べさせてほしいの?」
「ち、ちがっ……わなくて、……うん」
すると、胡依先輩はにこにこ顔で萩花先輩の口へお菓子を運んだ後に、飼い猫をかわいがるように頭を撫で始めた。
どういう因果か、ワンチャン計画が計らずも達成された瞬間だった。
数分間撫でていると、萩花先輩はだんだんと脱力していき、なぜかぶるぶると身を震わせたりもしていたのだが、
そのうち恥ずかしくなったのか何なのか、耳の先まで真っ赤にして荷物を抱えて部室から出ていった。
「なにあれ、どうしたの?」ときょとんとした顔で俺に訊ねる胡依先輩に、
「……さあ?」とこっちが訊きたいという意味を込めて返答した。
ちょろい。ちょろすぎる。……いろいろと不憫だけど。
てか胡依先輩絶対分かっててやっただろ。悪どい。
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