追われてます!'
1- 20
159:名無しNIPPER[saga]
2018/05/29(火) 01:33:56.17 ID:xutan3/t0

「わたし、もう言えるよ。お兄ちゃんに言いたかったこと、ちゃんと言えるよ」

「……」

「まだちょっとだけ怖さはあるし、それはなくそうとしてなくせるものじゃない。
 あのときよりは怖くなくなった、って証明をするのも難しいことなんだと思う」

 だからさ、と彼女は言葉を繋いで、

「明日、わたしのことをちゃんと見ててほしい」

 俺がどんなことを考えてるかをわかった上で、奈雨はそう言っているのだと思う。
 誰かと何かを比べれば答えは簡単に出る。でも、そんな答えはすぐになくなってしまう。

 きっと奈雨が比べたいのは"過去の自分"だ。
 だって今の自分を認めるには、それ以外の手段なんてないのだから。

「わかった」と俺は頷いた。

「ちゃんと見てるから」

「……うん」




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
341Res/257.77 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice