157:名無しNIPPER[saga]
2018/05/29(火) 01:32:02.24 ID:xutan3/t0
「じゃあ、お願いも……覚えてる?」
「うん。……覚えてるよ」
「……そっか。よかった」
「……うん」
「……いちおう、何て言ったか訊いてもいい?」
最後の確認だとばかりに、奈雨はそう言って俺の表情を窺う。
覚えてないだろうと思われていたのかしれない。俺の今までの態度と照らし合わせれば、そうなってしまっていても不思議ではない。
俺も奈雨に対してそういうことを考えていたから、どこかのタイミングで訊いてしまいたいと思っていた。
でも、それは出来なかった。俺から見た奈雨は十分強くなっていて、そんなお願いなんて無効だと勝手に諦めていた。
言われたこと自体は鮮明に覚えている。一人で何度も思い返していたから。
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