115:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 00:28:59.14 ID:MVi1fTqy0
スーパーを出て、学校への帰り道を歩く。買ったものはレジ袋一つに収まりきる量で部長さんが持ってくれている。
ふと空を見上げると、厚く覆われた雲で星や月は何一つとして見えない。
また雨が降りそうだな、と思う。
今にも降り出しそうでもあるから、僅かにだが歩調を早める。
「ね、シノちゃん」
と部長さんは私を呼んで、それまで前へ向けていた目をこちらに移す。
「おててつなぎましょう」
「はい?」
「これ結構重いから分けあおーよー」
「じゃあ持ちますよ」
どうぞ、と手を差し出すと、
彼女はあからさまにむっとした顔をして、大きなため息をつく。
「なんですか?」
「んー、シノちゃんは女心がわかんない子なのね」
「いや……私も女ですし、まず繋いだところで重さは変わらないですよね」
「そういうところだよ……攻略したかと思ったら意外と進んでない系のやつだよ……」
またこういう意味のわからないことを言い始める。
私もさっきの彼女のようにため息をついた。
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