106:名無しNIPPER[saga]
2018/04/20(金) 01:46:43.78 ID:fFo8HSJq0
昨夜部室を空けた際に奈雨と三人が話をしたというのは知っている。
共通の話題といえば俺のことくらいなもので、東雲さんも言っていたが結構ノリノリで話していたらしい。
「変わってないと思うよ、俺も」
当初の答えをそのまま変えることなく言う。
変わっていない。人間そうそう変わらない。変わるとしたら表層的なところだ。
「奈雨とは今年になって会う機会が増えて……だからじゃないかな」
ここ数年はつまらなさそうにしている姿を見られていたと思う。
お互い避けていた、というか、俺の場合楽しさよりも自己嫌悪が勝ってしまっていた。
今だって二人でいても彼女が何を考えているかは分からない。
考えようとしていないのもあるが、会うたびころころ変わる態度に混乱している。お互い様だけど。
ふと昨日と部室に寝泊まりしていた間は求められなかったな、とそんなことが頭に浮かぶ。
欲求不満なのか、俺。というか会うたび毎回のようにキスしていた状況がまずおかしかったわけで……。
条件反射、パブロフの犬状態……なぜかものすごく悲しい。
同時に、彼女の身体に触れる際に感じていた罪悪感がいつのまにか小さくなっていることにも気付く。
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