105:名無しNIPPER[saga]
2018/04/20(金) 01:45:52.15 ID:fFo8HSJq0
てっきりしてやったりとでも言いたげな表情をされるだろうと踏んでいたのだが、彼は柔和に笑うだけだった。
そんな顔をされては何も言い返せず、僅かながら気恥ずかしくなるような沈黙が落ちる。
「……で、話は戻るけど、最近楽しいのか?」
「今の話と関係ある?」
「あることはある。じゃなきゃこんなこと訊かない」
最近、という言葉がどの範囲を指しているのかは分からないが、
今年──高校入学以降、もっと狭めれば夏休みが終わってからだろうか。
「ソラから見てそんなにつまんなさそうに見える?」
「まあ、部分的にはそう」
ランプの魔神かよ。まあいい。
「でもあの子はおまえが最近楽しそうにしてるって言ってたわけよ」
「あの子って、奈雨が?」
「うん。詳しくは言ってなかったけど、それが嬉しいんだって」
俺はあんまり変わってないと思ってたんだけどな、と続けた彼の表情は心なしか固かった。
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