8: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2018/02/08(木) 08:01:03.00 ID:9Wp9vh8Yo
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「だから私は、ココでアイドルになりたいんです」と締めくくった少女の瞳は燃えていた。
それも轟々と赤く音を立てるような炎ではなく、静かに青く燃え続ける確かな強さを持った火だ。
……面接はあれから驚くほど順調に進んでいた。
今で全体の三分の二が終わったところだが、二番手だった緊張しいの矢吹さんを始め、
やはりこうして面と向かって話をすることで分かる魅力というものが確かにある。
だからと言い訳するつもりはないのだけど……。
「もう一度改めて言いますけど、ちょっと人数が多すぎます」
「うっ」
「あの矢吹可奈って子を始めにここまで採用候補が十人以上。
39プロジェクト全体の採用枠は一体何人でしたっけ?」
「……それは、39人です」
「で? さっきの北沢って子も採用するつもりなんですよね」
片手に持ったプロフィールの紙をパシッと叩き、律子が俺のことを睨む。
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