【クッキー☆】『猫になったBNKRG』
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13:名無しNIPPER[saga]
2018/02/06(火) 01:42:53.27 ID:kLIsZwOI0
走り疲れてBNKRGは路地裏に逃げ込んだ。昼に雨でも降ったからか、路面には水たまりがいくつもできている。日は暮れかけていた。
自分が何をしたというのだ、ただ野良の猫を狩って食べてただけなのに。BNKRGは落ち着くと同時に次第に腹が立ってきた。
ピチャ、と不意に水たまりを踏んでしまった。冷たさで飛び上がる。が、何かがおかしい。手を振っても水気がなかなか落ちない。
それにいつもより見える風景が低い。
水たまりを見つめる。
以下略 AAS



14:名無しNIPPER[saga]
2018/02/06(火) 01:44:05.87 ID:kLIsZwOI0
混乱してしばらく何も声が出なかった。顔をひたすら触っては触っては確かめる。確かに猫だ。

「嘘でしょぉー」

続いて間の抜けた声が出た。叫び声というよりは鳴き声であり泣き声だ。目も若干潤む。
以下略 AAS



15:名無しNIPPER[saga]
2018/02/06(火) 01:47:53.06 ID:kLIsZwOI0
時間切れで薬が切れるという可能性も考え付いたが頭を振って却下した。むしろ時間が経ってしまえば定着してしまう可能性もある。
それに時間制限で薬が切れた場合どうなる?自分は今生まれたままの姿だ。
このまま服を取り戻さず戻ってしまえば、自分の最高級に魅力的な裸体が浮浪者のおっさんや無法者の土方の兄ちゃんに狙われてしまうかもしれない。流石にそれは御免こうむりたい。
つまり先決すべきは元の家に戻る事なのだが……

以下略 AAS



16:名無しNIPPER[saga]
2018/02/06(火) 01:48:37.77 ID:kLIsZwOI0
「どうもこんちわっす。君名前…君名前なんて言うの?」

背後で声がした。振り返る。そこには茶色く、さわやかそうなオス猫がいた。

そうだ。今のBNKRGは猫だ。猫ならば猫の言葉が分かるのは当然だ。
以下略 AAS



17:名無しNIPPER[saga]
2018/02/06(火) 01:49:08.76 ID:kLIsZwOI0
「おお、いいねぇその体」

全身をくまなく見られ恥ずかしい。

「俺はGO、この辺の群れのリーダーやってるんだ」
以下略 AAS



18:名無しNIPPER[saga]
2018/02/06(火) 01:49:43.82 ID:kLIsZwOI0
暗闇からも勧誘の声がする。群れの中からもなぶるような視線をまじまじと受けていた。
思案する。ここで大人数になるのも心強い。群れに入ってじっくり誘拐犯の家を探すのも悪くないのかもしれない。もしかしたらALISONの家を知っている猫もいるかもしれない。
しかしいかんせんBNKRGは先程頭をよぎった『猫の体で定着』という言葉が頭を離れなかった。

「い、いやよ、私他の群れだし」
以下略 AAS



19:名無しNIPPER[saga]
2018/02/06(火) 01:50:11.05 ID:kLIsZwOI0
「あのさぁ…」
「じゃあ群れの名前を教えてくれるかな?」
「入群キャンセルはキャンセルだ」
「どうして?どうして入ってくれないの?僕が馬鹿だから?僕は馬鹿じゃない!僕は馬鹿じゃない!!」
「これ以上追求したら困惑しちゃう、もういいよ、やばいやばいやばい」
以下略 AAS



20:名無しNIPPER[saga]
2018/02/06(火) 01:50:47.06 ID:kLIsZwOI0
「あのさ、嘘は良くないと思うんだけどさ」

GOに図星をつかれた。

「お前とりあえずぅ、群れに入ってこい」
以下略 AAS



21:名無しNIPPER[saga]
2018/02/06(火) 01:51:23.31 ID:kLIsZwOI0
「まま、そう焦んないで。あのー一応個人的なんだけど……入群する条件あって、一つだけだから」
「入群する条件?」
「どこにもあるものだけどね。うちはセッ○スで、異性でも同性でもみんな新入りと一度はやれる権利があるんだ」
「は?」
「群れに入れなくてぼっちになってたんだろ?入群条件欲しいんだろ?あげるよ。パパパッと全員と経験してチャチャチャッと入ればいいだけ」
以下略 AAS



22:名無しNIPPER[saga]
2018/02/06(火) 01:51:50.73 ID:kLIsZwOI0
「う、う、嘘でしょぉー!!」

こんなところで体を売るなんてとんでもない。猫に処女を上げるなんて真っ平御免だ。それにどんな病気をもらうかも分からない。
BNKRGは絶叫して逃げ出した。


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