13:名無しNIPPER[saga]
2018/02/06(火) 01:42:53.27 ID:kLIsZwOI0
走り疲れてBNKRGは路地裏に逃げ込んだ。昼に雨でも降ったからか、路面には水たまりがいくつもできている。日は暮れかけていた。
自分が何をしたというのだ、ただ野良の猫を狩って食べてただけなのに。BNKRGは落ち着くと同時に次第に腹が立ってきた。
ピチャ、と不意に水たまりを踏んでしまった。冷たさで飛び上がる。が、何かがおかしい。手を振っても水気がなかなか落ちない。
それにいつもより見える風景が低い。
水たまりを見つめる。
猫がいた。
BNKRG本人はいなかった。
気づかなかった。『今までどうやって私は走ってきた?』『誘拐犯の家の開いてる窓にどうして飛び乗れた?』
BNKRGは手で顔を触ってみる。
水たまりの中の、毛並みの美しい猫が手で顔を触った。
BNKRGは、いつのまにか猫になっていた。
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