【モバマス】琥珀色のモラトリアム
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10:名無しNIPPER[sage saga]
2018/02/03(土) 00:23:06.21 ID:vBuyWfgt0
「えー、ここまで来ればもういつもの帰納法だな。n=1の時の命題Aの成立が証明出来たので、今度はn=kを代入した時にAが成立すると仮定してn=k+1を代入する時ーー」

カツカツと黒板を叩くチョークの音を聞き流しながら、ノートの数式を確認する。導かれる過程と論理が一致することを見比べてから、ふとある日のことを思い出した。

『それに、科学や数学みたいな、常に一定の解を求める世界を覗いてるとね。もっとファジーな化学変化を期待したくなるんだー』

放浪の中途でカラカラと笑った天才猫娘の言葉が、やけに脳内でリフレインする。
昨日と同じ今日、今日と同じ明日。世界が数学的帰納法のような連続性に定められているとしたら、ボク達の生(いま)に意味はあるのか、其処にイレギュラーは起こり得るのか……窓の外から覗く青空は、何も語らずにただ其処に在り続ける。


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