3:名無しNIPPER
2018/01/31(水) 23:07:13.03 ID:DWbRssyX0
「蒼龍」
視線を向けると彼女ははにかむように笑った。
「わたしはちゃんとしてますよ。毎日同じサラダじゃ流石に飽きちゃいます」
それ、サラダは毎日食べているってこと?
「まるで女子大生みたいね」
「え? そうですけど」
そうだった。この二人はまだ女子大生なのだ。数年前に私たちが通り過ぎた地点に、まだこの娘たちはいるという驚愕の事実。
「赤城さん。悲しくなるからやめましょう」
言葉とは裏腹であんまり悲しくなさそうに、私の隣で加賀が言った。加賀は月見そばとにらめっこしている。どうやら黄身をどのタイミングで潰すか悩んでいるようだった。
カツカレーにしろ月見そばにしろ、食べるバランスとタイミングは重要だ。それだけで一冊の本が書けるほどに。
バランスが難しいのは秋刀魚の蒲焼も同じ。おかずとご飯をどう配分すれば綺麗に
食べきることができるのか、それは散布界と残弾数から最も効率的な砲撃を行うときにも似ている。
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