【モバマス】 塩見周子「なか卯には人生がある」
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46:名無しNIPPER[sage saga]
2018/01/28(日) 04:51:31.15 ID:nBRbhFMNO
【ライブ当日】
スタッフ「それでは、スタンバイお願いしますっ」
周子「あ、はーい……!」
周子(賀茂別雷神社――かもわけいかづちじんじゃと言うその神社は、通称上賀茂神社と呼ばれ、世界文化遺産にも登録されているそれはそれはもう由緒正しき神社らしい)
周子(……どこか他人事なのは『いつでも参拝できるし』という、地元民特有の謎の余裕があるから。ちなみにこういう考えを持つ人間は十中八九、その『いつでも』が訪れる日は来ない。あたしもどちらかと言えばそちら側の人間で、この神社に参拝した回数は極めて少ない)
周子(などと、横道に逸れてしまったけれど――)
周子(そう、この神社で行われるラジオ局主催のアコースティックライブ、あたしも出演するそのライブの本番はあれよあれよと言う間にやって来た)
周子(……あの夜から翌日、あれだけ酔っていたプロデューサーさんが心配だったけれど、さすが楓さんたちに日頃連れまわされているだけもあり、何事もなかったかのように登場した)
周子(そして関係各所への挨拶周り、新聞取材や雑誌取材をこなし、サポートメンバーとの最後の練習も済ませ、気付けばリハーサル当日。それも無事にうまくいって、最終的な段取りもしっかりと確認した)
周子(そんなこんなで迎えた当日。午前中から午後にかけて会場の設営が行われ、最後の最後となる段取り確認、リハを終えていよいよ開場・開演時間。観客があっという間に境内を埋め尽くす)
周子(会場が神社という理由で、普段のライブのような喧騒とはまた違う、ちょっと厳かな緊張感はあるけれど、それでも観客の興奮がこちらにも伝わってくる……)
周子(時刻は夕方から夜へ。夕焼けの橙色と夜のコバルトブルーが絶妙なコントラストを生み出している空。そんな空の下、ステージとなる拝殿の上ではアーティストによるパフォーマンスが行われている)
周子(この演者さんの演目が終われば、次はとうとうあたしの番……)
P「周子」
周子「……?」
P「――親父さん、見に来てるみたいだぞ」
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