森久保乃々「さよなら、森久保」
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7:名無しNIPPER[saga]
2018/01/23(火) 18:45:00.22 ID:QxgIwWOp0

 目を覚ますと、白の天井。周りはカーテンに覆われていました。私は保健室に運ばれたようでした。
 恐る恐るカーテンを引き、ベッドから出ると、先生と母が私に気づいて駆け寄ってきました。
 
 熱を測り、風邪の症状チェックのようなものもされましたが、
 私の身体に特に異常は見当たらなかったようで、先生も母も首をひねりました。

「ねぇ、乃々何か心当たりある?」
 
 母が私の顔を覗き込んできました。その母の顔が何とも恐ろしくて、私は思わず、母から顔を背けました。

「少しだけ頭が痛いです」

 何とか母へと顔を向け直して、私は嘘を言いました。
 先ほど覚えた恐怖と不安が、私の心をきりきりと締め付けていました。

 母の顔が、笑っていたクラスメイトの顔と重なって見えました。

 人の視線が怖くて倒れたのだと告げてしまうと、心配そうに私を見つめている母の仮面が、
 ぼろぼろと崩れ落ちて、何か恐ろしいものが出てくるような気がしたのです。






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