森久保乃々「さよなら、森久保」
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62:名無しNIPPER[saga]
2018/01/23(火) 22:41:52.87 ID:QxgIwWOp0

「いいか、森久保。俺は誰にでもこういうことを言うわけじゃないんだ。
 森久保も輝子も、アイドルになれると思ったから俺はスカウトしたし、今もプロデュースしているんだ。
 それに森久保は新人アイドルとしては異例なほど知名度があるじゃないか」
 
以下略 AAS



63:名無しNIPPER[saga]
2018/01/23(火) 22:44:27.38 ID:QxgIwWOp0

 それからは文字通り、レッスン漬けの日々でした。
 内容は今までの基礎的なものに応用も加わるようになり、よりハードなものになりました。

 プロデューサーさんは宣言通り、極力私のレッスンへと顔を見せました。
以下略 AAS



64:名無しNIPPER[saga]
2018/01/23(火) 22:48:25.66 ID:QxgIwWOp0

 私はレッスンに必死についていきました。
 レッスンを頑張るのは自分のためでもあり、相手のためでもありました。

 私は、踊りが上手になりたいと、これっぽっちも思ったことはありませんが、
以下略 AAS



65:名無しNIPPER[saga]
2018/01/23(火) 22:50:01.94 ID:QxgIwWOp0

 しかしながら、レッスンを終え、床に倒れながら、大げさに空気を身体にかきこむ。
 
 そんな日々を一ヵ月ほど続けていると、私は、
 こんなレッスンを毎日やるのかと、このままでは運動嫌いになってしまう、
以下略 AAS



66:名無しNIPPER[saga]
2018/01/23(火) 22:54:21.49 ID:QxgIwWOp0

 ある日、私はレッスンの時間が来ても、ずっと自分の机の下で本を読んでいました。
(正確には本に集中できるわけもなく、かくれんぼは、腕時計、自分の罪悪感、との闘いでもありました)

 結果から書くと、一回目は腕時計の勝ちでした。
以下略 AAS



67:名無しNIPPER[saga]
2018/01/23(火) 22:56:08.65 ID:QxgIwWOp0

 レッスンルームに入るとプロデューサーさんとトレーナーさんが、心配そうな顔をして、私を待っていました。

「どうしたんだ。何かあったのか」

以下略 AAS



68:名無しNIPPER[saga]
2018/01/23(火) 22:57:14.70 ID:QxgIwWOp0

 かくれんぼは、レッスン室の予定が詰まっていない、プロデューサーさんが忙しくない、
 これらの条件が揃うときに不定期で開催されたのですが、二回目以降は全てプロデューサーさんの勝ちでした。

 二回目は開始から十分ほど過ぎると、プロデューサーさんが机の下へとやってきて、
以下略 AAS



69:名無しNIPPER[saga]
2018/01/23(火) 22:58:42.97 ID:QxgIwWOp0

 三回目は五分前。場所は同じく私の机。四回目はキノコさんの机でした。
 
 プロデューサーさんは、私が私の机の下に入っていないことに、
「あれ?」と少し困った様子でしたが、キノコさんの机の下に私の姿を見つけると、とても嬉しそうに、
以下略 AAS



70:名無しNIPPER[saga]
2018/01/23(火) 23:00:23.59 ID:QxgIwWOp0

「そうか……じゃあ今日はレッスンやめるか」
「へっ? いいんですか?」

「いいけど、トレーナーさんには森久保が自分で言ってくれよ。
以下略 AAS



71:名無しNIPPER[saga]
2018/01/23(火) 23:03:45.10 ID:QxgIwWOp0

 今になって思い返すと、この一連のかくれんぼは、親元を離れ、甘えたいのに甘えられない、
 私、森久保乃々の、ひねくれた甘えアピールのようなものだと認識されていたように思います。

 しかし、先ほども書きましたが、このかくれんぼは、私の逃避かつ主張の手段でした。
以下略 AAS



72:名無しNIPPER[saga]
2018/01/23(火) 23:05:03.66 ID:QxgIwWOp0

「行きたくないんですけど。嫌なんですけど……」は森久保の求愛の手段でも、冗談でもなく、
 
 私の心からの叫び、悲鳴でした。


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