36:名無しNIPPER[saga]
2018/01/23(火) 20:08:01.48 ID:QxgIwWOp0
私とプロデューサーさんは二人並んで、駅へと歩き始めました。
夏休みだからか人通りが多く、たくさんの人とすれ違いました。
すれ違う人々は私自身ではなく、私とプロデューサーさん、
(傍から見れば、それはアイドルとプロデューサーというより、内気な妹を引っ張っていく仲睦まじい兄妹に見えていたでしょう)
もしくは、ピアスを見ているような気がしました。
一人で歩いているときよりも、ピアスをつけているときの方が、
他の誰かと歩いているときの方が、私は視線を少しだけ気にしなくなるのだとわかりました。
それは私の気がプロデューサーさんやピアスに少なからず向いていて、
ピアスやプロデューサーさんもまた、私に向けられる視線を吸ってくれているからなのでしょう。
「そのピアス似合っている」
電車が走り始めると、横の席に座ったプロデューサーさんが私に言いました。森久保は少し返事に困ってから、
「ありがとうございます」
と答えました。
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