森久保乃々「さよなら、森久保」
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25:名無しNIPPER[saga]
2018/01/23(火) 19:26:12.67 ID:QxgIwWOp0

 そのぎこちない笑顔を浮かべて、
 心の中で、「むーりぃー」と大人たちの視線と戦っている間に、
 カメラは二、三回フラッシュをたき、撮影は終わりました。

 私が素人だから期待されていなかったのか、
 服を撮りたいだけでモデルはどうでも良かったのか、それはわかりません。
 着替え終わった私は、スタジオの端に設けられた椅子に座り、叔父の仕事が終わるのを待っていました。

「君ちょっといいかな?」

 突然かけられた声に、びくりと背筋を正しました。
 スタジオの人達は既に私には目もくれず、誰もが機材の片づけを熱心にしていたので、
 声をかけてくる人なんていないと私は気を緩めていたのです。
 嫌な汗をかきながら振り返ると、スーツ姿の若い男性が心配そうに私を見ていました。




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