17:名無しNIPPER[saga]
2018/01/23(火) 19:05:25.91 ID:QxgIwWOp0
ですが、私の森久保は、
他者に対する万能のアイテムではありませんでした。
先ほども書きましたが、この森久保はキャラであり、仮面でした。
たとえば、機嫌が悪そうな先生やクラスメイト、
母の前では、森久保の仮面を捨て、いい子を演じなければいけません。
そしてまた、森久保の仮面を被っているときでも、
私は、クラスメイトの一挙一動、私の一言一句に気を張り巡らせていました。
ひねくれた言葉を言いたい放題言っているように見せかけて、仮面の下では怯えている。
とりあえず笑わせておけばいい。ひねくれておけばいい。
私が森久保でいる間は、人々は私自身を見つめない。
それはある意味、私から他人へと出来る精一杯のサービスであり、命綱でもありました。
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