6:名無しNIPPER[saga]
2018/01/23(火) 06:08:39.66 ID:RpqNEFizo
温かさから出た余裕か、またはこの瞬間に記憶に残る何かを望んだか。
その両方からかもしれない。
私は、菜々さんを屋上での雪見へと誘った。
「寒いし、危ないですよ?」
柔らかな、正しい意見が帰ってきたが、それは拒絶ではなく。
"それでも"なのかという確認のように感じられた。
そして、私の考えは"それでも"だ。
こんな機会はもう二度とないかもしれないのだから。
だから、私はもう一度菜々さんに誘いをかけた。
「仕方ないですねぇ。ちょっとだけですよ?」
そうやって向けられた彼女の笑みが、はにかみと苦笑のどちらだったのか、私には判別がつかなかった。
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