36: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/01/21(日) 22:47:23.56 ID:VWwRAsjo0
「えーっと卵一つにお砂糖少々、ハチミツ大さじ一杯に牛乳もちょっと足して……」
給湯室には美嘉ちゃんが立ちました。
具体的な玉子酒の作り方を知っているのは一人だけだったのです。
「うちの妹が風邪引いちゃった時に作るの。いつもは子供用だからお湯も足して、ちゃんとアルコール飛ばしてるけど」
「ぽこっ」
私は美嘉ちゃんにおんぶしてもらいながら、玉子酒がてきぱきできていく様子を見守っていました。
せめて人間の姿になれたらお手伝いもできたんだけど……。
美嘉ちゃん実はお料理も得意で、元日には響子ちゃんと共作の手作りおせちをみんなに振る舞ってくれたことが記憶に新しいです。
やっぱり凄いなぁ。
男の人って、こういう家庭的な子の方が良かったりするのかな……。
「……悪魔がエプロン付けて玉子酒作ってる」
「なんだかシュールですねぇ。給湯室にいるのが悪魔でビビる……うふ」
「――って、楓さん! 清酒ちょっと減ってない!? 飲んできたでしょ!?」
「それは天使の分け前と言いまして、自然と無くなってしまう分なのですよー」
「日本酒じゃなくてワインの話でしょうがそりゃ。志乃さんの入れ知恵だな?」
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