24:名無しNIPPER[saga]
2018/01/18(木) 21:25:05.27 ID:3iKMEwHU0
奈緒さんは天板にぴたりと耳を当て、まるでコタツの呼吸を聞いているみたいだった。
しばらくして、んんっ、と唸りながら起き上がる。
「お、おぉー。あれな、覚えとるよ」
「本当に覚えていますか?」
私の苦笑いに、奈緒さんは心外だと言わんばかりに唇を尖らせる。
「覚えてるって。上京して一人暮らしやったんやけど、コタツが恋しくなってなぁ。
エミリーにその話したら、納屋に使ってないのがあるって言うから、もろたんや。
で、エミリーん家のお父さんに車で運んでもらって……ん?」
自分で首を捻っている。やっぱり覚えてない。
「奈緒さんが突然、今日からコタツを設置するで、とシアターに持ってきたんです」
「そんなこともあったかもなぁ。それがどうしたん?」
「まだ話は終わってません。……コタツはたいへん、好評でしたね」
「うん、みんなでぬくぬくしたなぁ。
……あ、思い出した。控え室でリラックスした方がみんなのパフォーマンスがあがるやろ、そう思って搬入したんやった。
一人用には明らかにでかかったしな」
45Res/48.39 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20