70:名無しNIPPER[saga]
2018/01/20(土) 21:53:35.25 ID:hm+dGSCso
千景「それで、"すまぬ"さん? 用件はそれでおしまいなのかしら?」
若葉「……いや、もう二つある」
友奈(そう言って、若葉ちゃんは続けた)
若葉「一つは、我々から感謝を。同胞たちはすでに消えてしまったが、皆、この戦場に立てたことを誇りに思い、晴れやかな気持ちで旅立つことができた。その感謝を代表して伝えさせてもらう。──本当にありがとう」
友奈「……ううん。ありがとうは私の言葉だよ。……皆が力を貸してくれたから、私たちはここまで来れたんだ。ね、ぐんちゃん?」
千景「……土居さんたちに感謝はしているわ。……それでこの話は終わりで良いでしょう?」
若葉「友奈……千景……」
千景「しんみりするなんてあなたらしくもない。それで、もう一つは?」
若葉「……もう一つは、複製体の今後についてだ。これがある意味で本題になる」
千景「……私たちの精神が帰ってしまえば、複製体は消えるのではないの?」
友奈(寂しいけど私もぐんちゃんと同じように考えていた。でも、若葉ちゃんは首を振る)
若葉「……残念ながらそう上手いことにはならない。二人の精神が存在しなくなっても、肉体はこの世界に残り続ける。千景たちを呼んだ瞬間にこの世界に複製体は生まれ、肉として存在してしまった故、世の理に複製体も囚われる。それが複製体と呼ばれる由縁だ」
友奈(それってつまり……)
千景「……ここに来て、私たちが帰りづらくなることをよくも言えたわね? フォローは当然あるのでしょう?」
若葉「ああ。ややこしくはあるが……二人とも姿を見せてくれ」
友奈「あぁ!」
千景「……ちっ」
友奈(若葉ちゃんの両隣にスゥーっと現れたのは──!)
もう一人の千景「また会ったわね、ドッペルゲンガー?」
もう一人の友奈「高嶋ちゃん、やっほー!」
友奈(高嶋ちゃんともう一人のぐんちゃん!)
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