結城友奈「これは勇者たちの物語」
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66:名無しNIPPER[saga]
2018/01/20(土) 21:37:37.71 ID:hm+dGSCso

友奈「……ぐんちゃん……」

千景「英雄気取りなんてやめてよ!! あなたが本当になりたかったのは勇者なんでしょ!! 勇者は自分の命を投げ出して諦めたりなんかしない!! 勇者は最後の最後まで絶対に足掻くのよ!!」

友奈(……ぐんちゃんが泣いている。見たこともないくらいに怒っている。そして)

千景「──初代勇者たちの姿を見て! あなたは何も思わなかったの!?」

友奈「……っ……!」

友奈(その瞬間、若葉ちゃんたちの……気高く戦う姿を、思い出していた)

千景「私だって……最初は自分の命一つで、友達が救われるならそれで良いと思った。それを前提に計画して実行にも移した。……けれどね、けれどね! 私はあのバカ正直な勇者たちの姿を直で見てしまったのよ! 勇者部の皆もそう! 私は知らず知らずのうちに、無為に命を投げ出せない呪縛にかけられてしまっていたの!!」

友奈(ぐんちゃんの言葉が、何と言えば良いのか……私の魂みたいなものを震わせ続けている)

千景「その呪縛が玉藻前なんて奇跡すら起こした! このまま死んでも仕方がないと思ってもなお! 私には未練があった! 勇者部よ! 当然高嶋さんあなたもよ! そもそも私をこう変えていったのはあなたじゃない! あなたと出会ったから私はほだされた! 人に甘えることを覚えてしまった! 耐えるだけの日々が嫌になってしまった!」

千景「責任取りなさいよっ! 私をこうした責任を取りなさいよ!! ……ねぇ……高嶋さん……」

友奈(私の満開の手はとっくに緩んでいて……ぐんちゃんが私の前でしがみついている。……その暖かさが、重さが、私の心に堪えた……)

友奈「……ぐんちゃん……私、私……」

友奈(言葉が形にならない。……でも、ぐんちゃんはやっぱりぐんちゃんで、私よりも遙かに早く立ち直って……前を向いていた)

千景「……高嶋さん。私はまだ何も諦めていないわ」

友奈(目の前の太陽の核を見る。……不思議なことに私たちの周りの時間がひどくゆっくりに見える。まるで止まっているかのようだ)

千景「根拠は何もないけれど、高嶋さんと二人なら例えどんなことになったとしても、その先にハッピーエンドが待っていると、そう願っている。……そうであると私はいつも信じているのよ!」

千景「──だから大丈夫よ、高嶋さん。どんなに重い荷物であっても二人で半分こしましょう」

友奈(ぐんちゃんの瞳がとても優しくて、私は……)

千景「あなたが背負おうとしているその重荷、私にもどうか背負わせて」

友奈「……」…コクン

友奈「……本当に、私は馬鹿だったんだね……」

千景「ええ、バカよ。大バカ者よ。……でも、それが愛くるしいのよ」

友奈(ぐんちゃんが即答して、少しだけクスリと笑った。私の心がほわほわしてくる)

千景「高嶋さん」

友奈「ぐんちゃん」

友奈(お互いに頷き、私たちの想いは言葉となり!)



友奈・千景『私たちは! 勇者に──なるっ!!』



友奈(ぐんちゃんの指と私のそれを一本一本絡めていく。私たちの固く結ばれたこの手なら、きっと──!)






友奈・千景『届けぇぇぇぇえぇぇぇぇぇー!!!』






友奈(そして、バーテックスの核に、私たちの指が──触れた)

友奈(世界が白に染まっていく──)






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