38:名無しNIPPER[saga]
2018/01/17(水) 22:10:05.06 ID:HmVYv3Fmo
*神樹前
若葉「敵が撤退しているのか?」
歌野「見たところこの辺りの進化体は全て倒してしまったようです。……指揮官を失ったからでしょうか?」
千景「──違うわね。アレは前兆よ」
若葉「千景か! 気付かないうちに私たちはこんなにも後退してしまっていたと言うことか……」
千景(確かに乃木さんの言った通りではあるのだけれど──)
銀「いやいや! 凄かったですって! たった二人でバーテックスを四体、と言うか後から加わった奴も入れれば五体倒したんですよ! 千景さんが加勢は必要ないって言いましたけどほんとでしたよ。──あ、アタシ、三ノ輪銀って言います。一応先代勇者ってやつらしいです」
若葉「乃木若葉だ。一応初代勇者と呼ばれている。──先代勇者三ノ輪銀、礼を言わせて欲しい。君がこうして最前線で戦い続けてくれたからこそ今があり、私たちにも気合が入った。……ありがとう」ペコリ
銀「え、え? えぇ!?」
歌野「白鳥歌野です。西暦の諏訪で勇者を務めていました。私からもお礼を言わせて下さい。……ありがとう、銀くん! ──私たちが歩んできた道が三百年後にも確かに繋がっていたのね……」
銀「あ、その、どうもです……。……な、なんかすっごく恥ずかしくなってきた! 勇者ってこんなに照れくさいもんなの? と言うかアタシすげー! 初代勇者の人たちと今話しているし!?」
千景「正直私は白鳥さん、あなたのことを全く知らないけれど、その確かな実力を頼りにさせてもらうわ」
歌野「はい、微力ながらお力添えさせていただきます。郡千景さん、あなたのことは知識として存じ上げています。……そして、大丈夫なのですか?」
若葉「……」
千景「……お見通しと言うことね。おそらくもって全開の二分。それがタイムリミットよ」
銀「……千景さん、まさか……! 鎌が半分透けている!?」
千景(手甲、私の持つ大鎌は精霊の塊であり、現状までその力を消費して戦闘を行ってきた。それを七人分、いえ、八人分だ。今も七人御先の維持で力は消費され続け、その残量はもう僅か。鎌が透明に近づいていることが分かりやすいタイムリミットを示している。……もっとも、作中で三好夏凜が満開を用いて倒した再生バーテックスを全て撃破したのだから、上出来と言えば上出来なのだろう)
千景「……どうやら僥倖も巡ってきたようね。──物語はすでに佳境に入ったわ」
千景(前方を示すと、三ノ輪さんが振り返り、初代勇者の二人も視線を向けた)
銀「なんだ、あれ……?」
若葉「巨大バーテックス……だが、あれは──」
歌野「不可全な状態なのかしら? いえ! 敵が集まって形になっている!?」
千景(……僥倖であっても、時間はどうしても足りないのでしょうね。だから、申し訳ないけれど、ここがタイムリミットよ、高嶋さん──)
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