13:名無しNIPPER[saga]
2018/01/13(土) 00:14:16.75 ID:gZU5fBxgo
*樹海・郡千景
千景(当初の計画より、現状は穏やかに進行していた。最悪の想定である東郷さんとの武力でのぶつかり合いは無事回避された。だから、計画の最善パターンを進んでいると思っても間違いないだろう。マイナス思考が標準の私だからその先のしっぺ返しも想像してしまうけれど、現時点ではキリのない雑念にしか過ぎない。今は差し迫ったことだけを考えることにしよう)
千景(目の前には夜空の星に等しいの数のバーテックスたち。前方では激しい金属音と共に三ノ輪さんの激戦が伝わってくる)
千景(ここから先は、三好夏凜が満開を繰り返してなおギリギリだった戦場。それを私と三ノ輪さんだけで何とかしのぐことになる)
千景(先陣を切った三ノ輪さんは鈴鹿御前の力で一気にバーテックスの先頭まで駆けて、神樹前の最前線で戦闘を繰り広げている。精霊の力で強化された視力で三ノ輪さんが約束通り自分を犠牲にしない戦い方をしてくれていることは見て取れた。……でも、双斧の破壊力で何とか留めているが、やはり物量が違う。二分も持たずに押し切られてしまう予想は多分的中するだろう)
千景(だから私も、出し惜しみはせず前回同様最初から切り札を切っていく)
千景(ただし、以前の戦闘でバーテックスに七人御先がほとんど通用しないことは分かっているのだから、それ以上の力の行使でなければ時間稼ぎすらまともに行うことが出来ないのが現状だった)
千景(……手甲の真相を知って以降、この大鎌の内部で何らかのアンロックが行われたらしいと言うのが私の見解。今の私の自力で通常時が切り札発動時と同等程度となっているのが、一つ目の幸運と言えた)
千景(三ノ輪さんの戦闘力もそれに引きずられているからこそ、この瞬間も彼女は戦線を維持出来ているのだ。だから私も──いえ、今は理屈よりも実用的な力が最重要ね。難しいことは放り投げて、さっさと実行することにしましょう)
千景(今から行使するのは七人御先の最奥。切り札のさらにその上の力を私はすでに掴んでいた。上里家の御記で気付いたことが二つ目の幸運で、乃木園子との計画立案時よりも強大な力を振るえる予感がある。──これは自覚が最重要となってくる)
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