527: ◆7Ub330dMyM[saga]
2018/02/06(火) 20:50:22.32 ID:gIu6BcBMO
姫「――実は、実力者たる皆に折り入って頼みがあるんですの」
魔法使い「き、聞いたっ⁉︎ 実力者だって! 私たちののとかなっ⁉︎」
戦士「あたしたちしかいないだろ」
姫「なんです? 違うんですか? 法王庁出身とあれば疑う余地はないと思い、他三名もと思ったのですが」
僧侶「いえ。全員、“才能は”ピカイチの者たちばかりです」
姫「なにやら引っかかる物言いですの。まぁ、いいわ。頼みを聞いていただけるかしら?」
武闘家「……」
姫「貴女は先ほどからなにも喋っていませんね。どうですか?」
武闘家「アタイは、王族に興味ありませんので。内容を聞かずにはなんとも」
魔法使い「無礼よっ! お尋ね者になりたいのっ⁉︎」コソッ
姫「ふふっ、勇者は個性的な面々をパーティに選んだようなんですの。たしかに、まずはこちらからお話すべきでしょう」
僧侶「頼みとは……?」
姫「この国の財源が、脅威に晒されています」
戦士「脅威、ですか?」
姫「近く、わたくしの縁談があるのはご存知ですの?」
魔法使い「えぇと……?」
姫「省略しますと、盗賊団が宝物庫に忍びこもうとしているのです」
僧侶「まぁ……」
姫「勇者が盗賊団に接触しているので――」
魔法使い「え、えぇっ⁉︎」ガタッ
姫「……?」
魔法使い「あ、あわわっ、な、なんてこと。ついに悪事にまで手を染めるなんて」
戦士「いや、なにもまだそうと決まったわけじゃ。騙されてるのかもしれん」
武闘家「はぁ……」ガックシ
姫「……もしや? 貴女達は、勇者からなにも聞いてないんですの?」
メイド「姫さま」チラ
姫「……」コクリ
僧侶「皇女様。お話の続きをお伺いしてもよろしいでしょうか?」
姫「いえ、やはり、やめにします」
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